この記事は3000文字をオーバーしてしましました。読むのに10分程度かかるのであらかじめご了承ください。
お母さんお父さん、保育士さんが「あれは○○だね。」「□□と△△はこうなんだよ。」
時には「××はダメって言ったでしょ!やめなさい!!」
といった感じで、子どもに話しかけることはありませんか?
このままの声かけだと賢い子どもに育つことは難しいですよ・・・
そんなの嫌ですよね?
今回は、「賢い子どもに育つにはどのように声かけを行うのが良いのか」をご紹介したいと思います。
また、タイトルにある「生きる力」についても説明させて頂きます。
これは元保育士だったなかしぃが保育士時代に学んだこと、現在の育児で実際に行っていることを元に情報を発信しますので、お手柔らかによろしくお願いします。
子育てに関わる全ての人に読んで頂きたい本です!私の愛読書です!
この記事で取り上げる「賢い子」とは何か
ここで説明する賢い子というのは、
「テストで満点が取れる」という意味ではなく、
自分で「考える」「決断する」「行動する」子どものことです。
この3つをまとめて「生きる力」と言います。
子どもに「~してちょうだい」「~しなさい」は何も育たない
「お願い」や「指示」を日常的に受けている子どもは、それが当たり前だと思って成長してしまいます。
「お願いや指示がないと何をして良いのか分からない」こんな状況が生まれます。
「考える力不足」「答えが分からないから決断できない」「自信が無いから行動できない」ことになり、誰かに頼りっきりではないと生きていけない状況になります。
これは「生きる力」が無い状況と言えますね。
声かけの基本は「気付けるように」
冒頭でもありましたが、
「あれは○○だね。」
「□□と△△はこうなんだよ。」
「××はダメって言ったでしょ!やめなさい!!」
この声かけでは、子どもに答えを教えてしまっており、子どもの「気づき」がありません。
「教えてもらう」ということは、答えを知らされてしまっているので、何も気付くことなく、簡単に正解にたどり着けてしまいます。
「考える」「決断する」の過程をはずし、「行動する」だけなので、「何故行動するのか」がわかりません。
「気づき」を与えると、「何をするべきなのか」「こうやってみよう」「1人で行動する」流れが作れます。
この経験の積み重ねが「生きる力」を育てていきます。
具体例:「お昼ご飯の準備前の手洗い」
「教えたとき」と「気づきを与えたとき」の2パターンを用意しました。
まずは「教えたとき」
Aくんは、外遊びから戻り、お昼ご飯を早く食べたいから準備をしようとしています。
外から帰ってきたら最初に手を洗ってほしいですよね。
B先生が「Aくん、ご飯前は石けんで手を洗うんだよ。こっちに来て。」と水道に来るように話をしています。
Aくんは早くご飯が食べたいからB先生に言われた通りにします。
後日、外遊びから戻ってきたAくんは手を洗わず、またご飯の準備をしようとしていました。
先生は再度同じように手を洗うように教えます。しかし、何度教えてもAくんは手を洗う習慣が身につきません。
「教えたとき」の解説
この場合、Aくんは「早くご飯が食べたい」という意識から「手を洗う」ことに意識が向いていません。
「早くご飯が食べたい。」ということで頭の中がいっぱいな状況でただ言われたことに体を動かしているだけです。
これでは、手を洗う理由が分からず、手を洗うことが身につかないです。
次は、「気づきを与えたとき」
Aくんは、外遊びから戻り、急いでお昼ご飯の準備をしようとしています。
外から帰ってきたら最初に手を洗ってほしいですよね。
B先生が「Aくん!手を見てごらん!」と一言。
Aくんは手を見ます。
少し様子を見て、Aくんに動きがなければ
B先生「Aくん、その手大丈夫かな?」とさらに一言。
Aくんは考えます。
Aくんが考えても分からなさそうであれば、
B先生「みんな何してるかな?」ともう一言。
Aくんは「あ!」と気づき、水道に向かい石けんで手を洗いました。
その後、手を洗い忘れそうなとき、「Aくん!手を見て!」という一言でこの前の状況を思い出し、今回は一言だけで気付くことが出来ました。
数日後には、B先生が何も言わなくても自分で手を洗うようになりました。
「気づきを与えたとき」の解説
AくんにB先生が言った「Aくん!手を見てごらん!」という言葉で「早くご飯を食べたい」という意識から一度「手を見る」ということに意識が向きます。ここで「何で?」と考えることになります。
気付きを与えたいなら「ご飯食べる前に何かやることあるよね?」と言えばよくない?と言いたくなりますが、抽象的すぎて、何に意識を向けて良いかが分かりづらいです。
声かけは具体的な方が良いです。
手に汚れがついていることに気付くことが出来たら
B先生の「Aくん、その手は大丈夫?」といわれることで「何が?」と考えます。
「みんな何してるかな?」で周りを見渡し、B先生に求められていることが何かに気付きます。
そして、「手を洗う決断をして手を洗う行動をする」ことが出来るようになります。
自分で考えて決断をし、行動すること経験すると、ただ言われただけの時よりも記憶への定着率が高くなります。
その結果、早い段階で「自分で考えて決断し、行動」できるようになります。
子どもが気付けるようになる言葉
1歳~3歳未満(個人差があります)
言葉を覚え始めたときは、なるべく具体的に伝えることが大切です。
「手を見てごらん。」「ゴミが落ちてるね。」「おもちゃが散らかってるよ。」といった
言い方がわかりやすいです。
また、声がけで気づけない場合はジェスチャーや指をさして視線を誘導してあげると効果的です。
3歳を過ぎた頃からは(個人差があります)
少しずつ抽象的に
「これ何かな?」「それでいいかな?」「あれはどうしようか?」という感じが良いです。
「それは違うと思うよ?」は否定的な表現ということと、「違う」ということを教えてしまっているので使用しない方が良いです。
間違うことも大切です。「間違い」にを気づけるようになることが目標です。
4歳~(個人差があります)
1~3歳の段階をクリアできているのであれば、4歳を過ぎた頃からは「これはこうするんだよ」と子どもから大人に教えてくれるようになります。
ここまで出来るようになれば、子どもは自分でどんどん育っていきます。
「えー!そうなんだ!○○くんよく知ってるね!ありがとう!」というふうに感謝を伝えることが子どもの心を育てていきます。
まとめ
声かけを意識するだけで、子どもが賢く育つことについてをまとめさせてもらいました!
「考える」「決断する」「行動する」=「生きる力」
声かけは「気づきを与える」ことが大切です。
今の時代まさに、この「生きる力」が必要になるんじゃないかな思います。
是非、参考にしてみてください!
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